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2015年05月27日

フライファン必見!!「杉坂プロのFFコラム」 第18回


杉坂プロのFFコラム 
 
 
 

杉坂隆久
1956年2月10日愛知県岡崎市で生まれる。水瓶座。
先祖代々釣り好きの家系に育ち、物心付いた時には、近所の野池や小川で釣り糸を垂れていた。1974年よりフライフィッシングにはまり、川・湖・海、ミッジからストリーマーまで何でもこなせるオールパーパスなフライフィッシングをめざしている。岡崎市でFHスギサカを東京神田でトラウトショップとレビュープロダクツを小野訓氏とともに経営し、ロッドやリールの設計開発を行うかたわら、インストラクターとして全国各地でスクールを開催し後進の育成にも努めている。
著書に「フェバリットフライタイイング」・「シーズナブルタイイング」。出演ビデオに「THE JAPANESE BIG GAME」・「トラウト億万釣者」・「河口湖最新テクニック」等。


第18回 「解禁2003」

2003年、明けましておめでとうございます。もう1月も下旬を過ぎました。
私の、河川解禁の幕開けの地は、長野県の犀川、2月16日の解禁初日。ということで、新年コラムは、犀川の釣りとダブルハンドでのテクニックを紹介しま~す。
私がポイントとしている豊科周辺は、大正池で有名な梓川、そして奈良井川、高瀬川の三河川が合流し、広いところでは川幅50m以上にもなります。対象魚は、基本的にはニジマスです。よく釣れるサイズは30cm前後ですが、私の友人達は67cm!を筆頭に、50cm台の実績も多く聞いています。稀に、大イワナや大アマゴも…正に一発大物河川です。

1.タックル
ロングキャストを必要とするところから、#8以上のダブルハンドが主流になります。
3川合流よりも下流域はバックも開けているため、シューティングヘッド。高瀬川合流より上流に行く場合は、木立を背にして釣るポイントも多く、スペイラインとシューティングヘッドシステムを用意するのが望ましい。


ラインシステムは、解禁時の水温は当然低く、魚も中層から下層に定位しているため、タイプ3~タイプ4を使用します。シューティングヘッドのランニングラインは20ポンド前後のモノフィラメント、中空構造のものがよいでしょう。


リーダーシステムは、フロロカーボンリーダーの1X9ft、同じくフロロカーボン2Xのティペットを4ft継ぎ足します。フライは、この時期水生昆虫の羽化など少ないため、インセクト系よりもお魚系&アトラクター系を使います。代表的なフライはブラックゾンカー#4、オリーブスメルト#6、ウーリーバッガー#6、ピーターロス#6、ブラックマドラー#6などがよいと思います。


昨年とは川の流れも変わっているでしょうが、この季節はなるべく深く、そしてなるべく緩やかな流れのポイントを選択します。

2.ダブルハンドのキャスティング
ダブルハンドを使ったことのない方には、長くて重そうなダブルハンドのキャスティングを難しいように思っているかもしれませんが、実はシングルハンドより簡単です。ずばり、ダブルホールがないためです。ロッドが長いためストロークが大きく少ないフォルスキャストでたやすくロングキャストがナき、フライが高いところを行き来するため安全です。


注意する点はロッドが長い分ティップの移動距離は長くなる訳で、振り過ぎない、シングルハンドの3分の1くらいがちょうどいいストロークです。利き腕側にほんの少しロッドを傾け、ロッドの脇ぎりぎりにライン・フライを通過させるのが、トラブルを少なくするコツです。利き手の動きはシングルハンドと全く同じ、もう片方の手は、ロッドのエンドを包み込む様に持ち、バックキャスト時には前方へ押し出し、フォワードキャスト時には腹側へ引きつけるようにします。


フォルスキャストは12時-1時のショートストローク、シュートする直前のバックキャスト。シュートする直前のバックキャストを11時で止めたあと、ロッドティップを下げないよう後方へ送りこみ、ストロークを充分にとりシュートをします。フィニッシュのポーズも、ロッドティップを下まで振りすぎるとワイドループになり飛距離が落ちてしまうので2時の角度で急停止するようにシュートするとナロープールで飛んでいきます。


ダブルハンドの釣りでもうひとつ明暗を分けるのは「ランニングラインの処理」にあります。まったく流れのないところや、立ち位置が陸上であれば、リトリーブしたランニングラインは直下に落としておけばいいのですが、流れの中に立ち込む際には、左手でホールドしておかなければランニングラインは下流に流されてしまい、飛距離が出ません。


そこで、私の基本形はこうです。読みながら、ちょっとやってみてください!

  1. リトリーブ1回目、2回目、3回目ー…それを1ループにして、小指に掛ける。
  2. リトリーブのカウントを1に戻し、「1回、2回、3回、4回ー」で、同じように4回分のリトリーブを1ループにして、薬指に掛ける。
  3. 次は5回で1ループにし、中指にかける。
    ※ さらに遠投する場合は、各指にかけるループを大きく(1ループのリトリーブ回数を増やす)します。

  4. そしてシュート時。指に持ち、各ループになって水面に浮いているラインを「パッと」空中へ放出するのですが、熟練が必要な技術です。そこまでできなくてもシュート時に指からラインを離すだけでも飛距離は出ますから大丈夫。

  5. そして流し方。基本的には、プールの上流側に立ち、下流対岸側45度にキャストし釣り下っていきます。流れが速く、ラインの沈みが悪く感じた場合は、キャストの角度を45度より大きく、沈みすぎると感じた場合は45度より小さくします。

  6. 解禁当初は特に中層からボトムにかけてフライが流れるようなキャスティングの角度やラインの選択することが、釣果を左右します。

今年の私は「一投入魂・一発大物」!そんな気持ちでキャスティング、そして大物釣りに、昨年にも増してリキ入れてがんばりますので、みなさん今年もどうぞよろしく…。

  

Posted by natulog@はじめての! at 10:37Comments(0)フライフィッシング

2015年05月27日

フライファン必見!!「杉坂プロのFFコラム」 第17回


杉坂プロのFFコラム 
 
 
 

杉坂隆久
1956年2月10日愛知県岡崎市で生まれる。水瓶座。
先祖代々釣り好きの家系に育ち、物心付いた時には、近所の野池や小川で釣り糸を垂れていた。1974年よりフライフィッシングにはまり、川・湖・海、ミッジからストリーマーまで何でもこなせるオールパーパスなフライフィッシングをめざしている。岡崎市でFHスギサカを東京神田でトラウトショップとレビュープロダクツを小野訓氏とともに経営し、ロッドやリールの設計開発を行うかたわら、インストラクターとして全国各地でスクールを開催し後進の育成にも努めている。
著書に「フェバリットフライタイイング」・「シーズナブルタイイング」。出演ビデオに「THE JAPANESE BIG GAME」・「トラウト億万釣者」・「河口湖最新テクニック」等。


第17回 「サイトフィッシングのススメ」

最近の私がよくやる釣り方に、「ニンフ+ラバーショット」のサイトフィッシングがあります。かつてこの釣り方は存在してなかったのですが、ラバーショットの出現により、従来のサイトフィッシングでの釣果が格段に上がりました。今回はそのお話をします。


ニンフフィッシングには、「アウトリガースタイル」(大きめのショットをつけボトムを叩くように流し、魚がフライをくわえた手応えでアタリを取る)と「ルースニング」(浮力の大きな目印=インジケーターを使用した浮き釣り)という方法がありますが、クリアーでスローな流れの中の魚が小さなニンフしか捕食していない場面では、アウトリガースタイルではもちろんのこと、ルースニングシステムでもアタリの判断が難しくなります。そんな時は「サイトフィッシング」が有利になります。


今までのサイトフィッシングはニンフとショットの沈下速度を計算し、魚の近くにフライがあるのを想定、魚の捕食行動したのを確認しフッキングの行動を起こしますが、時にフライの位置を正確に把握しきれないこともあります。もしショットが視認できていたら?その位置を目印に、フライのおおよその位置が想定でき、魚の捕食の瞬間を捕らえやすくフッキング率が格段にアップするのということが想像できるでしょう?特にピンクやオレンジはより視認性が高く使いやすいでしょう。


水中がクリアーで、魚との距離が5、6m以内という状況で効力のあるこの釣り方ではありますが、そのクリアーさゆえに、あまり太いティペットは魚に見切られることになります。私は7Xを基準とし、魚が大きければ6X、明らかに魚がティペットを見切っていると思われるときは8Xを使用します。


この釣りで釣果を左右する大きな要因にラバーショットを取りつける位置にあります。ショットとフライが離れすぎていると、魚のストライクの瞬間が判りづらくなりますし、近すぎると魚がフライを見切ってしまいます。まだ使用して2年目の経験値ですが、フライから15cmから20cm位が一番いいように思います。


このショットは普通のカミツブシよりも接合が弱いため、ティペットに結び目を作りそれで固定させる必要があります。同じ太さのティペットを15cmくらい用意し、トリプルサージャントノットで取りつければ、ティペットの強度は変わりません。


カミツブシだけにかみつぶしてお話しました(おやじギャグ?失礼)。今後もC&Rの釣り場や管理釣り場が増えて、「魚が見えているのに釣れない」、という場面に出くわすことが多くなるでしょう。この冬、管理釣り場でこの釣り方の実践を積んでみて、来シーズン、フィールドでの釣り方のひとつに加えてみては?

  

Posted by natulog@はじめての! at 10:33Comments(0)フライフィッシング

2015年05月27日

フライファン必見!!「杉坂プロのFFコラム」 第16回


杉坂プロのFFコラム 
 
 
 

杉坂隆久
1956年2月10日愛知県岡崎市で生まれる。水瓶座。
先祖代々釣り好きの家系に育ち、物心付いた時には、近所の野池や小川で釣り糸を垂れていた。1974年よりフライフィッシングにはまり、川・湖・海、ミッジからストリーマーまで何でもこなせるオールパーパスなフライフィッシングをめざしている。岡崎市でFHスギサカを東京神田でトラウトショップとレビュープロダクツを小野訓氏とともに経営し、ロッドやリールの設計開発を行うかたわら、インストラクターとして全国各地でスクールを開催し後進の育成にも努めている。
著書に「フェバリットフライタイイング」・「シーズナブルタイイング」。出演ビデオに「THE JAPANESE BIG GAME」・「トラウト億万釣者」・「河口湖最新テクニック」等。


第16回 「禁漁期にすべきこと」

10月になると、北海道を除く大半の渓流は禁漁となります。オフシーズンに使用しないタックルはこの時期に手入れしておくことをおすすめします。来期の解禁を迎えたときに困ることのないよう、キッチリ手入れし保管しておきましょう!


1. ロッド
湿らせたタオルでロッド全体を拭き、ガイドの根元など細かい部分は綿棒で拭きます。グリップとリールシートは中性洗剤を染み込ませたスポンジで汚れを擦り落します。スネークガイドに磨耗による溝ができていたら交換しなければなりません。馴れればそんなに難しい作業ではないので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。ご自分でできない場合には最寄りのショップかメーカーで行ってもらってください(1ヶ所1000円くらいが相場です)。布製の竿袋も汚れていたら洗いましょう。カーボンロッドはしっかり乾燥した状態であればロッドケースに収納します。バンブーロッドはケースから出し竿袋の状態でグリップを下側にして吊るしておきます。


2. リール
スプールを外し、水を流しながら使用済みの歯ブラシ(小さめのブラシであればなんでもよい)で汚れを落とします。水分をふき取り乾燥させた後、中心軸やクリック、バネ部分にリールオイルを充填しておきます。ドラグ付のリールであれば最も緩めた状態で保管します。バーミンガムスタイル(両軸リール)は、ハンドルと反対側のビスを外し同様の作業をします。ビスの多いリールは全体のビスの緩みをチェックします。その際ビスの緩み止め剤を充填しておくとよいです。


3. ライン
フローティングラインは中性洗剤を染み込ませたスポンジで汚れを落とし、水で洗剤分を落としたあとラインコーティング材を塗り、直径20cm以上のループにして保管しておきます。リールに巻いたまま長期間保管しておくと巻きグセが取れなくなってしまうので注意。シンキングラインは汚れを落とすのみで、同じようにループを作り保管しておきます。


4. ベスト
洗濯機はほつれの原因になるので、手洗いで洗濯をします。縫い目のほつれもチェック、小さいうちに補修しておきましょう。ジンクなどで油ジミができている部分には、部分汚れ用洗剤で落とします。


5. ウェーダー
外側の汚れは洗濯洗剤をつけたスポンジで落とすのはもちろんのこと、ウェーディングシューズタイプは裏返して同様に洗います。ブーツフットタイプはぬるま湯に溶かした洗剤液をすねのあたりまで入れ、しばらく置いてからよくゆすぎます。クリーニング屋さんの針金ハンガーを使い、逆さ吊りにして2、3日陰干し、完全に乾燥させます。


6.ウェーディングシューズ
紐を外し、束ねて普通に洗濯機にかけます。シューズブラシ(柄付きの靴洗いブラシ)で汚れを落とし2、3日陰干しし乾燥させます。皮革がついた部分は乾燥後変形しやすいので、ミンクオイルを染み込ませておきます。シーズン中にも常時ミンクオイルを染み込ませておくと驚くほど長持ちします。フェルト部分が磨りへっていたら張り替えをします。フェルトをプライヤーで挟みシューズの接着部分をカッターで切りながら剥がしていきます。張り替えフェルトに説明書が添付されていますし簡単ですが、張り替えサービス(有料)するメーカーもあります。


オフシーズンに入って渓流で魚に休んでもらっている間でも、管理釣り場というフィールドで、タックルはフル稼働させられてることでしょう(私ももちろん…)。だから常に小さなメンテナンスを欠かしません。タックルにも釣り人にも、真のオフシーズンはやってこないものかもしれませんね。

  

Posted by natulog@はじめての! at 10:31Comments(0)フライフィッシング

2015年05月27日

フライファン必見!!「杉坂プロのFFコラム」 第15回


杉坂プロのFFコラム 
 
 
 

杉坂隆久
1956年2月10日愛知県岡崎市で生まれる。水瓶座。
先祖代々釣り好きの家系に育ち、物心付いた時には、近所の野池や小川で釣り糸を垂れていた。1974年よりフライフィッシングにはまり、川・湖・海、ミッジからストリーマーまで何でもこなせるオールパーパスなフライフィッシングをめざしている。岡崎市でFHスギサカを東京神田でトラウトショップとレビュープロダクツを小野訓氏とともに経営し、ロッドやリールの設計開発を行うかたわら、インストラクターとして全国各地でスクールを開催し後進の育成にも努めている。
著書に「フェバリットフライタイイング」・「シーズナブルタイイング」。出演ビデオに「THE JAPANESE BIG GAME」・「トラウト億万釣者」・「河口湖最新テクニック」等。


第15回 「夏の源流釣行」

8月、9月の前半は、気温と水温の上昇により、中流・下流域、特に日中は魚が岩陰に潜み捕食行動をしなくなることによって釣りが成立しづらくなります。対して源流域は、水温の低さと、木陰・岩陰の多さもあいまって、魚たちは日中でも果敢にフライにアタックしてくるのです。


1. タックルについて
まずはロッド。大抵の源流は川幅が狭く木の枝が張り出しているので6ftから7ftが最適。フライはアント、ビートル、グラスホッパーなど、テレストリアル系がメイン。正確にピンスポットでキャストする必要があるのでラインは#4が最適。リーダーシステムにはその川の流れによりますが極力短く7ftを3X、ティペットはフロロカーボンの4Xを3ftほど。


2. ティペットについて
4Xのティペットと聞いて驚いちゃう人もいると思いますが、これは、真夏の源流の「くもの巣」が対策。「くもの巣本体を支えている4本の太糸」に触れた細いティペットが、なんのためらいもなくスパっと、一瞬にして切れてしまった、という私の経験からきています。聞いたところによると、粘着性のない太糸はざらざらのヤスリのような構造なのだそうです。しかし、渓流らしからぬ4Xなんて太さのティペットは、魚にティペットが見抜かれにくい、白泡の脇や波だったポイントや落ち込みの逆巻きなどには許容範囲内ですが、開けたプールや堰堤などではやはり4Xでは出てくれないことが多くなります。そういったポイントを攻める時には都度フライを外し6Xや7Xのティペットを継ぎ足しましょう。
…面倒くさがらずに、こまめにティペットやフライを選択・交換することが釣果へと繋がります。


3. 魚へのアプローチ
源流の魚たちは(入渓者が少なければ、という前提で)スレていない場合が多いため、フライに対してもゆっくり浮上しのんびりとくわえ込むという出方をすることが度々あります。そんな魚へのフッキング率アップに繋がるコツは「遅アワセ」。源流部では基本的に水生昆虫が少ないので、捕食可能な流下物ならなんでも食べるというスタンスの魚が多いことから、あまりフライにこだわることなく魚も発見しやすくかつ自分からも見えやすい、あるいは浮力が持続しやすいフライを選ナきますが、そんなフライに魚がアタックしてくるか否かはあくまでも「ナチュラルドリフト」でのアプローチかということにかかっているのです。


…結局これが最も大切な要素です。岩の点在する小さなポイントは、離れた位置からのキャスティングよりも接近して岩陰からショートキャストしましょう。もちろん接近の際には魚が散ってしまわないように細心の注意を払うことは言わずもがな、です。


最後に。源流には一人で行かず、同行者と。万が一事故に合っても最悪の事態を避けられます。天気予報に注意して、自分のところに雨が振っていなくとも急に木の葉が流れてきたり増水を感じたら早め早めに川から上がるようにしてください。


蒸し暑い都会を離れ、切れるような冷たい水と森の香りの中でスレてない魚達と遊ぶ源流釣行。この季節ならではの醍醐味ですね。

  

Posted by natulog@はじめての! at 10:29Comments(0)フライフィッシング

2015年05月27日

フライファン必見!!「杉坂プロのFFコラム」 第14回


 
 
 
 

杉坂隆久
1956年2月10日愛知県岡崎市で生まれる。水瓶座。
先祖代々釣り好きの家系に育ち、物心付いた時には、近所の野池や小川で釣り糸を垂れていた。1974年よりフライフィッシングにはまり、川・湖・海、ミッジからストリーマーまで何でもこなせるオールパーパスなフライフィッシングをめざしている。岡崎市でFHスギサカを東京神田でトラウトショップとレビュープロダクツを小野訓氏とともに経営し、ロッドやリールの設計開発を行うかたわら、インストラクターとして全国各地でスクールを開催し後進の育成にも努めている。
著書に「フェバリットフライタイイング」・「シーズナブルタイイング」。出演ビデオに「THE JAPANESE BIG GAME」・「トラウト億万釣者」・「河口湖最新テクニック」等。


第14回 「ウェットフライフィッシング」

ごめんなさい。ちょっと多忙で原稿書きそびれてしまいました。
阿寒湖・犀川・大鳥ダム・寒河江川そんでもってアメリカへの釣行で、結果は私のHPと釣りビジョンの番組で報告しまーす。と言う訳で、今回は梅雨も明けそうなこの時期に、ダムや本流から遡上する大型魚を釣るためのウエットフライフィッシングのテクニックを紹介します。


この時期、水生昆虫のハッチもスローになり、バックウオーター周辺の魚は上流へ、本流の魚は支流へエサを求めて増水時に遡上し、普段ではめったにお目にかかれない大物に出会えるチャンスです。そんな魚には、水面を流下する小型の水生昆虫よりも水中を流下する大型の昆虫を模したフライが効果的で、まさに大型のウエットフライが最適なのです。


早朝ポイントに着いたらまずはアップストリームキャストで上流に釣り上がる。
タックルシステムは9ft前後の#5・6ロッドにフローティングライン、リーダーは9ft2X、フロロカーボンの3Xティぺットを4ft、アトラクターフライにはウエットマドラー#6を、そこから2~3ft離した位置のリードフライは、ボディにフラットティンセルを巻いた沈みやすいパターンのダンケルド#8やシルバーマーチブラウン#8を結ぶ。ウエットマドラーは視認性も高く浮力も大きいため、水面上あるいは水面直下で使用し、インジケーターとしても活躍する。


この釣り方の場合、フライは深く沈ませないように注意し、ストライクはおおよそのフライの位置を元に、その周辺での魚の反転を目で確認するか、引きこまれるマドラーを見てフッキングをする。日の高くならないうちはこの釣り方で釣り上がっていく。


日が高くなったらラインをシンクティップにチェンジし、リーダー2Xを7ft、ティペットはフロロカーボンの3Xを3ft、アトラクターフライはダンケルドやアレキサンドラ#6を、そこから2~3ft離したリードフライはシルバーマーチブラウン、ガバナー、プロフェッサー、クイーンオブザウォーターズなどを結び、先ほど釣り上がってきたポイントを釣り下がっていく。


この時期、日中は日差しも強く気温水温ともに上昇し、よほど木々の被さった川でない限り釣果は望めネいの。日中の余った時間は源流部へ行きドライフライの釣りをするか、木陰でお昼寝、といったところで、夕方、日が傾き気温も少し下がってから再び釣りを始める。


午前中に釣りをした間でもっとも魚の居そうと感じた場所2ヶ所で勝負を掛け、早朝と同じシステムでクロスダウンスイングで水面や水面直下をスイングさせ、スケーティングアクションで魚を誘い出す。アトラクターフライには#6ダンケルド、リードフライには#8モトルドセッジやスペックルドセッジなどがよい。というのが、この時期の私の、ウエットフライフィッシングなのです。


状況的には、雨で増水し濁った川が平水・クリアーに戻る直前が絶好のタイミングです。
くれぐれも、川の増水には気をつけて挑んでください。

  

Posted by natulog@はじめての! at 10:28Comments(0)フライフィッシング

2015年05月27日

フライファン必見!!「杉坂プロのFFコラム」 第13回


杉坂プロのFFコラム 
 
 
 

杉坂隆久
1956年2月10日愛知県岡崎市で生まれる。水瓶座。
先祖代々釣り好きの家系に育ち、物心付いた時には、近所の野池や小川で釣り糸を垂れていた。1974年よりフライフィッシングにはまり、川・湖・海、ミッジからストリーマーまで何でもこなせるオールパーパスなフライフィッシングをめざしている。岡崎市でFHスギサカを東京神田でトラウトショップとレビュープロダクツを小野訓氏とともに経営し、ロッドやリールの設計開発を行うかたわら、インストラクターとして全国各地でスクールを開催し後進の育成にも努めている。
著書に「フェバリットフライタイイング」・「シーズナブルタイイング」。出演ビデオに「THE JAPANESE BIG GAME」・「トラウト億万釣者」・「河口湖最新テクニック」等。


第13回 「渓流シーズン真っ盛り!」

3月解禁とともに・・・仕事柄そうでなくっちゃ困ってしまうのですが・・・忙しくなってパソコンに向かう時間も取れず、ナチュラムさんのコラムを1回お休みしてしまいました、ごめんなさい!
という訳で、全国各地の渓流が解禁となって1ヶ月半が過ぎました。解禁当初の渓流で見られたハッチはほとんどがユスリカのみだったのですが、今年は特に暖かく、例年に比べ、ハッチのシーズンが1週間から2週間早まっているようです。雪深い地方では雪代まっさかりの大増水でしょうけど、雪代終わりの爆釣週間も今年は例年に比べ早まることを、頭に入れておいてください。
さて、3月下旬、忍野桂川へ行ってきました。

皆さんご存知の通り、湧水河川であるこの川なので、雪代や急激な気温の上昇の影響が少なく、ハッチ状況も安定しています。この3月後半は、午前中はユスリカ、午後はコカゲロウ、夕方はヒゲナガ、という例年と同じハッチがで、ほぼ筋書き通りの素晴らしい釣りを堪能させてもらいました。


この川は魚のセレクティブさに厳しい釣りになることでも有名ですが、特に午前中のユスリカは、そのサイズが#24~#30と小さく、スリックでクリアーな流れのため適応サイズのティペットが10X~11Xと極細となり、良型のヤマメやニジマスのランディングには苦労させられました。午前10時頃、コカゲロウのハッチが始まり、フライは#18のコカゲフローティングニンフ、ティペットも8Xまでが使用でき、30cm近いニジマスをランディングすることができました。


やっぱり極小フライ・極細ティペットを使用した後の#18&8Xでの釣りは技術的にも精神衛生上からも楽になりますね。


午後になり、日差しが強くなるとさすがにハッチもライズも減ってしまい、魚は水中を流下するニンフを捕食しているようで、私もドライフライでの釣りを諦め、オレンジの極小ラバーショットを使用したサイトフィッシングに切り替えました・・・そこでその「サイトフィッシング」について説明しましょう。

忍野の流れの中でも(例えば深く流れの速い)魚の姿を視認できないポイントでは他の河川と同様に「ルースニング」で釣ることを選択しますが、ここ忍野はほぼ全域に渡るクリアーな水と穏やかな流れのために、魚の姿を確認しながらのサイトフィッシングができるポイントに富んでいます。穏やかな流れ、さらに極小のニンフ等を捕食している場?ノは、インジケーターにほとんどアタリが出ないうちに魚がテンションを感じフライを吐き出してしまうことが多いため、インジケーターをつけないサイトフィッシングが有効な方法となるのです。しかし、水中でフライのほとんど見えないこの釣りは、かつては上級者やよほど目の良い人でない限り、成立していなかったのです・・・。


そんなサイトフィッシング現状を好転させてくれる味方を、今シーズン、見つけました。
この日使用した、「ピンク・オレンジ・ホワイトなどのカラーでコーティングしたショット」は、それを水中インジケーターとして使うことにより水中のフライの位置が確認でき、的確なフッキングが可能となったのです。7Xのティペットの先に#16のマーチブラウンニンフを結び、フライから10cmの位置にオレンジのラバーショットをつけるそのシステムで、日中5匹のニジマス(25~35cm)を、日が傾きはじめた4時頃からは再びコカゲロウらしきハッチがあり、午前中と同じシステムでヤマメをランディングすることができました

そして私が最も楽しみにしていたヒゲナガのハッチが、私の大好きな忍野温泉下流で始まったのは午後6時15分。


#6 9'6"ウエットロッドにWF6Fライン、2Xのティペットの先に#8モトルドセッジ、ドロッパーに#8ウエットマドラー。薄暗がりの中のスプラッシングライズの上へスイングさせると、この機会を待っていた、日中沈黙していた魚たちがヒゲナガウエットに大アタックを繰広げてくれたのでした。

  

Posted by natulog@はじめての! at 10:26Comments(0)フライフィッシング

2015年05月27日

フライファン必見!!「杉坂プロのFFコラム」 第12回


杉坂プロのFFコラム 
 
 
 

杉坂隆久
1956年2月10日愛知県岡崎市で生まれる。水瓶座。
先祖代々釣り好きの家系に育ち、物心付いた時には、近所の野池や小川で釣り糸を垂れていた。1974年よりフライフィッシングにはまり、川・湖・海、ミッジからストリーマーまで何でもこなせるオールパーパスなフライフィッシングをめざしている。岡崎市でFHスギサカを東京神田でトラウトショップとレビュープロダクツを小野訓氏とともに経営し、ロッドやリールの設計開発を行うかたわら、インストラクターとして全国各地でスクールを開催し後進の育成にも努めている。
著書に「フェバリットフライタイイング」・「シーズナブルタイイング」。出演ビデオに「THE JAPANESE BIG GAME」・「トラウト億万釣者」・「河口湖最新テクニック」等。


第12回 「解禁2002」

2月1日に解禁となった岐阜・長野県等の1部河川を皮切りに、長かった禁漁期間に幕を閉じ、ついに渓流釣り解禁のシーズンインを迎えました。特にこの時期「極寒の中のミッジフィッシング」で有名な「長良川のシラメ釣り」は、わたしにとっても毎年の恒例行事となっています。今回はこの晩冬の風物詩・ミッジフィッシングについてのコラムをお送りします!


1.長良川で解禁当初に釣れる「シラメ」とは?
孵化後1年ほどの降海型のアマゴで、本来ならばその大部分は、晩秋に海へ降ってしまっているのであるが、何らかの原因で降りそびれてしまったものやあるいは解禁直前の放流物がその釣りの対象となる。魚体もアマゴとは異なり全体的にスリムで、そして降海のための銀色のうろこがパーマークを隠すように覆い、背鰭尾鰭の先端が黒い。低水温のこの時期においても、緩やかな流れの淵などで、盛んに水面を流下するユスリカを集団で捕食する習性を持つ。


ユスリカはその生息する河川の水温や水質によりそのサイズやカラーは異なるが、シラメの釣れるような低水温時のこの時期は小型のものが多い。大抵の場合はフックサイズでいえば#20~30で、この小さなフライを使用しなければシラメがフライを捕食対象として見てくれないことと、当然フックサイズにマッチしたティペット9X~12Xと極細の使用が必要となり、それがこの釣りを難しくしている。
(画像:私の使用するフライ。左からユスリカフローティングピューパ、ユスリカアダルト、スペントユスリカ)

2.システム(ページ下画像:ロングキャスト用システム、ショートキャスト用システム)

3.なんといっても「ライズを探すこと」。
この時期のシラメのライズは、ユスリカのハッチ・流下の時間に起こる。緩やかな流れ、浅く広い川底まで日が当るポイントではユスリカのハッチする時間も早く午前9時頃から、日当たりの悪いポイントでは11時頃から。それが夕方薄暗くなるまで続く。ただし、風の強い日はハッチ・ライズともあまり期待できないため、風裏のポイントを探す様にする。穏やかな日にユスリカのハッチが始まれば、そのポイントにシラメが居ればライズが始まると思って間違いがなく、逆にライズが無ければ魚がいないということになる。


4.自分のキャスティング能力の、8割の射程距離、そしてライズする魚に対して魚よりも上流に位置し、クロスダウンでのアプローチ。
安定したライズを見つけ波紋を立てない様に上流から静かにストーキングをし、理想は流れに対して魚から45度の角度、そして可能な限り、接近する。フライのプレゼンテーションはライズする魚の2m上流、1m超えた向こう側にキャストし、引き戻しながらフィーディングレーンにフライを乗せ、魚の鼻っ面に流し込む。
…スレていない、うぶなシラメであれば、フライを咥えこむと思うのですが、
解禁日から連日フライマンにいじめられた魚はそう易々とフライを口にしてはくれません。


5. 再チェック
 ・ライズを繰り返す魚の捕食しているユスリカと自分のフライは合っているか(多少のカラーは問題ない)、ウェーディングしている自分の周りに流下しているユスリカのサイズを再確認する。
 ・ フライがナチュラルに流れているかどうか
この2点が完璧にこなしているにも関わらず魚がフライを見切るようであれば
 ・ ティペットの影が目立っていないか

フライを落とした後竿先でラインを引き、フライを一旦水中に沈める。フライはCDCの浮力で再び浮上し、ティペットはフライから数cmが水面膜の下に入りそれによって浮いたティペットの影を消すことができる。


ここまでやれば、絶対!…と約束はできませんが、あなたのフライを口にしてくれることでしょう。
フッキングは小さく鋭くが基本です。大合わせはアワセ切れの原因となり、中途半端でスローな合わせ(迷い箸ならぬ「迷いアワセ」は空振りの原因となります。フライを口にしたシラメの3割から4割をランディングに持ちこめたら、完璧です。
長良川、寒狭川などで、この「極寒のミッジング」に挑戦すること、それが私にとっての解禁です。

皆さんもたっぷり厚着をして、ぜひこの解禁イベントに挑んでください。


ロングキャスト用システム

ショートキャスト用システム
  

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2015年05月27日

フライファン必見!!「杉坂プロのFFコラム」 第11回


杉坂プロのFFコラム 
 
 
 

杉坂隆久
1956年2月10日愛知県岡崎市で生まれる。水瓶座。
先祖代々釣り好きの家系に育ち、物心付いた時には、近所の野池や小川で釣り糸を垂れていた。1974年よりフライフィッシングにはまり、川・湖・海、ミッジからストリーマーまで何でもこなせるオールパーパスなフライフィッシングをめざしている。岡崎市でFHスギサカを東京神田でトラウトショップとレビュープロダクツを小野訓氏とともに経営し、ロッドやリールの設計開発を行うかたわら、インストラクターとして全国各地でスクールを開催し後進の育成にも努めている。
著書に「フェバリットフライタイイング」・「シーズナブルタイイング」。出演ビデオに「THE JAPANESE BIG GAME」・「トラウト億万釣者」・「河口湖最新テクニック」等。


第11回 「静岡県 龍山村 天竜川C&R区間」

天竜川、秋葉ダム下流が冬季マス釣り場となって3年目の今年、ついに2001年11月からC&R区間、さらに下流がルアー・フライ専用区となりました。わたしにとって比較的近い(1時間半くらい)、これから熱くなりそうなこのフィールドのコラムをお送りします。

1度目の釣行は11月後半。12月の「釣りビジョン」新番組のロケハンを漁協さんや地元の方への挨拶を兼ねて出向いたため、タックルは持っていかなかった。ところが、というよりやっぱり、渓相を見た途端「釣りしたい欲」、全開・・・。


同行のスタッフが持っていたロッドを借り、#6のウエットマドラーを2Xのティペットへ結びクロスダウンにキャストしスイングさせる。許された時間は1時間、ということで大雑把に淵を釣り下っていった。最後のプールの頭の、白泡の中をスイングさせたとき、巨大な魚がフライを追っているかに見えた。同じようにスイングさせると、フライを押さえ込むようにズシリと思い感触が右手に伝わってきた。リールからラインを30m引き出したそのレインボーは、巨大な体を誇示するかのようにジャンプし、さらに5分ほどのやりとりで60cmを超えるレインボーをランディングすることができた。ファーストヒット・ファーストランディングでこのサイズとは・・・。超オドロキの天竜川、初釣りでの一幕だった。

そしてロケ当日。12月というのに幸いにもこの日は暖かく、ユスリカ・ガガンボ・フタバコカゲロウのハッチが見られる。ときおり小型のレインボーのライズも見られた。この時期にしては珍しく魚も水面を意識している証拠だ。わたしは#8のフォームヘッドウェイカーで水面勝負に出た。この時期にこの釣り方を選択したことはない。のるかそるか・・・半信半疑のままクロスダウンスイングを繰り返す。そして答えは大正解!6匹のレインボーをランディングすることができた。


午後はさらに下流の、流れのないプールでダブルハンドロッドを使用し、シューティングヘッド#9のタイプIに2Xのティペット、その先にルードボディストリーマーを結んだ。先日のロケハンで小魚を追うレインボーをこのプールで見かけたためだ。1時間ほど全くアタリもなく、わたしにも撮影班にも諦めの色が濃くなっていく中、アウトレットの付近で、40cmオーバーを筆頭に3Cのレインボーをランディングすることができた。


夕刻は、そろそろライズが見られるのではと、再び上流のC&R区間に戻る。40mぐらい向こうの対岸でライズするレインボーを見つけ、7Xのティペットに結んだ#16のPMDダンでトライした。この日、このエリアのレインボーはドライにスレておらず、フィーディングレーンをナチュラルに流しさえすれば、なんの疑いもなくフライを口にしてくれたのだった。夕刻になるとさすが12月。急激に気温は下がり、ライズもなくなり魚のフライに対する活性も落ちた。撮影終了!

ということで、この模様は釣りビジョンで12月21日に初回放送されました。リピート放送もありますのでご覧になってください。そして12月23日、天竜川C&Rイベント「Big Mend」が開催され、100人を越すフライマンが全国から集結し、盛大な催しとなりました。わたしはトーナメントキャスティング、岡田裕師氏はスペイキャストの各スクールを、そして参加者全員によるバケツリレー放流会等も行われ、皆さんと楽しい1日を過ごしました。肝心の釣りのほうはというと、さすがに100人もの釣り人が立ちこみC&R区間超満員!状態につき、一部の放流区間を除いてはあまりよい結果は出ませんでしたが、漁協さんのご好意でイベント後には300kgの追加放流もされ、魚が落ち着く今後に期待大、ですね。わたしも「冬季でありながら本流筋のウエットフライフィッシングが楽しめる川」として通っちゃいます。

この釣り場のC&R区間およびルアー・フライ専用区は冬季限定ということで、3月1日に解禁を迎えると当然他の釣り、キープも許されます。我々C&R派としては寂しいことですが、もともと鮎釣りの川として賑わっているこの川を管理する漁協さんからすれば、放流した鮎の稚魚に対する大型のマスによる食害を避けたいということのようです。


しかし、これまで静岡県は、ルアーやフライ(リールのついた竿での釣り)が長い間禁止されていたことを踏まえれば、とりあえずルアー・フライが許可されたという事実は喜ばしいことであり、冬の間、なにも使われていなかった釣り場の有効利用、という新たな観点から、河川を管理される立場の方も、利用する我々釣り人の立場からも、今後の動向を見守っていく必要があると思っています。ここ天竜川は、ひとりひとりがマナーを守って利用していくことによって河川のよいケーススタディと成り得ることでしょう。それでは、寒さにもメゲズ、Nice Fishingを!

  

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2015年05月27日

フライファン必見!!「杉坂プロのFFコラム」 第10回


杉坂プロのFFコラム 
 
 
 

杉坂隆久
1956年2月10日愛知県岡崎市で生まれる。水瓶座。
先祖代々釣り好きの家系に育ち、物心付いた時には、近所の野池や小川で釣り糸を垂れていた。1974年よりフライフィッシングにはまり、川・湖・海、ミッジからストリーマーまで何でもこなせるオールパーパスなフライフィッシングをめざしている。岡崎市でFHスギサカを東京神田でトラウトショップとレビュープロダクツを小野訓氏とともに経営し、ロッドやリールの設計開発を行うかたわら、インストラクターとして全国各地でスクールを開催し後進の育成にも努めている。
著書に「フェバリットフライタイイング」・「シーズナブルタイイング」。出演ビデオに「THE JAPANESE BIG GAME」・「トラウト億万釣者」・「河口湖最新テクニック」等。


第10回 日光湯元 菅沼

紅葉真っ盛りの日光湯元・菅沼へ釣行しました。ここ菅沼は、以前は完全禁漁だったけれど、一昨年から隔年解禁(1年禁漁としておき、魚のコンディションを整えるという趣旨から)となり、今年はその2回目。オールキャッチ&リリースで1日限定30艘という、予約さえしておけばゆっくりのんびり釣りができる素晴らしいフィールドです。
1週間前に釣行した友人からの事前情報では、日が差し暖かくなったところで湖面にはライズバシバシ、どのライズを取るか悩むほどとのこと。杉ちゃんなら1日30匹は硬い、しかもドライフライオンリーで、と言われて期待大で臨んだのですが、湖にボートを漕ぎ出してみれば風が強く波立っており、ドライで30匹なんてとてもとても釣れる状況ではなかったのでした。なんといっても自然が相手。大いにそのコンディションに左右されるのは仕方のないことなのでした・・・。

風の吹き止まなかった午前中は、風裏になるポイントを順次移動し、ドライカメムシを使用したサイトフィッシング。風裏の穏やかな水面ではときおり回遊してくる魚のライズ見つけることができ、#12カメムシドライ(シケーダーのウイングなし、平べったくカットしたもの。カメムシはたくさん生息しており、宿の中でもどこでもその姿を確認できる。体色はグレー系のまだら模様、腹側は薄いベージュ)を6Xのティペットに結び、まずは30cm台後半のひれピンニジマスを筆頭に5本をゲット。午後になると風も弱くなった。日差しも強くなってきたので、国道側の木陰を攻めてみることにした。岸から10mほどの所に、水面にたまった浮遊物の帯ができている。その中でライズする魚を見つけては移動・移動を繰り返し、終了時間の5時まで集中力を欠かすことのできない厳しい釣りとなった。
今日の状況はすこぶる悪いようで、他の釣り人の釣果を聞いてみても、みな芳しくなかったようだ。
翌日はうす曇。風もさほど強くない。昨日と同じサイトフィッシングで臨むことにする。難易度は高いが、昨日のイメージをトレースすることによりコンスタントにレインボーを上げることができた。

湖で、この日のようなライズが少ない状況下での、ドライでの釣り方のポイントをまとめてみよう。

1.見つけたライズ数>取れたライズ数>釣果数
まずはライズをひたすら見つける。湖面の浮遊物が集まっているところを目指していけばライズを見つけられる確率が高い。

2. 見つけたライズに効率よく近づく
静かに、かつ瞬時に移動するために、必要以上にアンカーを打たない。
同じような位置で3回でもライズがあれば、やる気のある魚が回遊してきていると判断し、離れた場所でも移動してみる。ライズを繰り返している魚の進行方向と平行に、魚を目視できる5~10mまで近づき、魚の進行方向1.5m先にフライを着水させる。ラインを強く引きティペットの陰を消すことや静かなキャスティングが望ましいことは言うまでもない。自分のキャスティング能力からアプローチが間違いなく正確に行える距離まで近づくこと、その間ライズした魚がどの辺まで移動するか、さらにキャストしフライを着水させられるまでを時系列で推測する。

3. ライズには目にも止まらぬほどの「速攻アプローチ」を
ライズリングができている時は、格段にフライが見破られにくいことはどの状況でも同じだ。
うまくアプローチできなかったのに魚が迷いもなくアタックしてくるということがあるが、それは魚がフライを見つけた瞬間に、うまい具合に風が吹いて水面が波立ったなどの、偶然の要因であることが多い。「迷いもなくアタック」してくる確率を自分の能力で上げられるのが、ライズに対しての速攻打だということがお分かりいただけるだろう。

今回のシステムは、#5ロッドにフローティングラインWF#5、リーダーは12f4xのバット部分を60cm詰め、4xに6xを継ぎ足し、その先にドライカメムシ。水面の照度が高くフライを見切られる時間には、さらにその6xに7xを60cm結び、その先に#18スーパーユスリカを結んだ。午後4時のユスリカに対するライズには9x・#26フローティングピューパまで落とした。その時の魚たちはなんとフックサイズでいえば#30以下のユスリカを捕食していたのだ!

今回初めて行った菅沼でしたが、魚影が濃いめな割には難易度が高いと感じました。が、それはそれでまた熱くなれるものです。
帰り道、国道から菅沼を見下ろすと、湖面に映る紅葉が美しいことに気がつきました。それっくらいわたしは釣りに没頭していたことにも、その時気がついたのでした。そうそう来年の菅沼はお休みで、今年一年休んだ大尻沼がオープンとなります。システムも釣り方もほとんど同じで、すばらしいレインボウトラウトが皆のロッドを絞り込んでくれることでしょう。

  

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2015年05月27日

フライファン必見!!「杉坂プロのFFコラム」 第9回


杉坂プロのFFコラム 
 
 
 

杉坂隆久
1956年2月10日愛知県岡崎市で生まれる。水瓶座。
先祖代々釣り好きの家系に育ち、物心付いた時には、近所の野池や小川で釣り糸を垂れていた。1974年よりフライフィッシングにはまり、川・湖・海、ミッジからストリーマーまで何でもこなせるオールパーパスなフライフィッシングをめざしている。岡崎市でFHスギサカを東京神田でトラウトショップとレビュープロダクツを小野訓氏とともに経営し、ロッドやリールの設計開発を行うかたわら、インストラクターとして全国各地でスクールを開催し後進の育成にも努めている。
著書に「フェバリットフライタイイング」・「シーズナブルタイイング」。出演ビデオに「THE JAPANESE BIG GAME」・「トラウト億万釣者」・「河口湖最新テクニック」等。


第9回 秋のフライフィッシングは北海道でキマリだ!

9月になり朝夕は大分涼しくなりましたが、フライに対する魚たちの反応は、日中はまだ芳しくないといったところです。しかし北海道の気温は20度を切り、まさに別天地の天国。そう、秋は北海道にとっての最もよいシーズンなのです!ということで、今回は北海道紋別郡滝上町の渚滑川を紹介します。


この川へのアクセスは旭川空港から車で2時間、あるいは紋別空港から車で45分。6年ほど前から滝上町の下流約8キロ、上流14キロがC&R区間となり、大型のレインボーが安定して釣れる川としてとして全国的に有名になった。ドライ、ウエット、ニンフ、どれも有効な手段だが、釣り方を選択するのがこの川での釣果を左右する。この時期のハッチはヒラタカゲロウ、カディスがメインとなるが、夕刻に集中するため朝・日中の釣りはニンフあるいはウエット(下層)の釣りが中心となり、夕刻はドライ・ウエット(表層)の釣りとなる。


ニンフはボトムを叩くように釣るアウトリガースタイルがよい。#5~6のフローティングラインに12f4xのリーダーティペットシステムで、ノンウエイトのニンフ(#8~14)を結び、フライから40~50cmの位置にショット(シェイプアウエイト)を取りつける。ウエイトの量は流れの速さによって調節し、常に着水後数秒でボトムにフライを落とせる重さにする。ニンフフィッシングの場合はあまりフライにこだわる必要はなく、カディスタイプでもメイフライタイプいずれでもよい。


ウエットフライもニンフと同じようにボトムにフライを沈ませることが必要なため、#5~7のシンクティップラインを使用する。シンクティップラインを使用した場合、エクストラファーストのシンキングリーダーを使うことをお勧めする。リーダーシステムは7f前後と短めにし、3~4Xを使用する。フライは沈めることを前提とするのでボディハックルのない、あるいはティンセルボディのシルバーマーチブラウンなどがよい。


ドライフライでは#4~5のフローティングラインを使用し、リーダーは12f4X、さらに5~6Xのティペットを3fほど継ぎ足す。この川は50cmを越えるワイルドトラウトも珍しくなイブニングのウエットフィッシングは、#5~7のフローティングラインに9fの2~3Xのリーダーティペットを使用し、フライは#6~10のボディハックルを巻いた沈みにくいタイプ(モトルドセッジなど)を使用し、水面を波立たせながらスイングさせるようにドリフトする。なので、あまり細いティペットは使用しないほうがよい。


6月下旬に行われた毎年恒例の「渚滑川ダービー」では、ついに65cmの尾びれのピーンと張ったワイルドトラウトが釣れたという報告も入りました。
C&Rの協力の結果によって、渚滑川にはここで再生産した小型のトラウトも数多く生息しています。魚を傷つけないためにぜひともバーブレスフックを使用して下さい。


※今年の北海道は例年になく熊の出没件数が多く危険なため、単独でのイブニング釣行は避け、熊よけの鈴やベアスプレーの携行をお勧めします(ベアスプレーは機内へ持ちこめませんので、宅配便で送っておきます)。詳細は滝上町役場観光課へお問い合わせください。

  

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