2015年06月09日 15:23
1970年、ウエインは先進のエクスターナルフレームパックの製造を目指し、彼の最初の会社「サンバード」を設立しました。その後、エクスターナルフレームパック自体の機能性に限界を感じ、1973年に会社を解散。当時新興のアウトドア産業において、ウエインは「アルペンライト」「ゲリー・アウトドア」「フロストライン・キット」「スノーライオン」など著名な多くのメーカーのスリーピングバッグ、テント、テクニカルウエアなどのデザインを、フリーランスとして手がけました。それから、ソフトパックの新しい動きとインターナルフレームという概念に彼の好奇心は傾き、自分が元々一番好きだったバックパックのデザインに戻ることを決心しました。そして、1977年、妻のスージーと二人で、グレゴリー・マウンテン・プロダクツ社を設立しました。
グレゴリー社の革新性、人間工学に基づいた設計、最高品質へのこだわりは、パック開発初期より今日に至るまで変わることなく常に新開発のパックに反映されています。ウエインは、市場に出回っていたエクスターナルフレームパックの柔軟性の欠如と、インターナルフレームの荷重サポート力の欠如を解決するために、グレゴリー社独自のアクティブサスペンションシステムを開発しました。これは、画期的なことでした。このサスペンションシステムにより、エクスターナルフレームパックの荷重サポート力に柔軟性とインターナルフレームパックの持つ快適な背負い心地が融合したパックが完成したのです。
今日、ウエインはパックデザインの巨匠であり、グレゴリーの全革新的技術の源です。才能ある若いデザイナーらと共に、現在も日夜パック開発に取り組み、毎年、新しい技術で周囲を驚かせています。快適な背負い心地、フィット性、耐久性、機能性を追及しパックに進化を与え続けています。
グレゴリー・マウンテン・プロダクツ社設立。インターナルフレームパックを開発、製造を開始。下記のリストは、この年より数年の間にウエイン・グレゴリーが独自に考案、開発した事項です。
グレゴリー社独特の、中央で縫い終わるセンターロッキング・バータックを開発し、最も強度のある継ぎ目に仕上げ、縫合部のほつれを防ぐ縫製方法を開発。
1980グレゴリー社が、予め背中の曲線に合った形に整えられたカーボンファイバー製ステイをパックに使用した初めての会社となる。このステイの採用が超軽量パックの開発の足がかりとなり、「スーパーライト™」パック(1588g、84・)を発表。1981パック上部の雨ブタをウエストベルトとして使用できるように初めて開発。1983ショルダーハーネスとウエストベルトのサイズ交換が可能なパックを発表。ウエストベルトから縫い目を取り除き、フォームを最大に詰めたパッドを開発。1990ジェニシスシリーズを発表。カーボンファイバー製ウエストベルトパネルに取り付けられたカーボンファイバー製ステイとDupont Hytrel™の調節可能なショルダーハーネス(Auto-Can™の前身)を採用。V字型コンプレッションストラップを採用。19923層構造のFlo-Form®ウエストベルトを開発し、バックパッカー誌の編集者賞を受賞。テクニカルパックのロックロブスターとアルピニストの2モデルを発表。
1993Flo-Form®をショルダーハーネスとバックパネルに採用。エクスペディッションパックのデナリを発表。
1995ウエインは、トレールシリーズのエボリューションを開発し、エクスターナルフレームパックに革命を起こす。バックパッカー誌の編集者賞を受賞。
1996IMAX(アイマックス)のエベレスト登頂にて、オーダーメイドのグレゴリーパックが使用される。その際、150万ドルのIMAXカメラはグレゴリーのパックで安全に運ばれ、エベレスト登頂の成功はフィルムに納められる。
2000プロシリーズを発表し、バックパッカー誌の編集者賞、金賞を受賞。
2002アドベンチャーシリーズのパックにハイテク素材を使用し、1ポンド(約450g)の軽量化に成功。
2003超軽量生地30デニールのGファブリックと女性専用パックを発表。
2004柔軟性と荷重サポート力を追及し、新しいサスペンションシステム、Exo-Frame™を開発。新シリーズ、オール・テレインシリーズに採用。140デニールDyneema®を使用し軽量パック、Zパックを開発。2005激しい動きでもバックパネルが背面にしっかりと安定し、かつより効率のよい荷重移動を可能にするためのWraptor™スタビライザー開発。超軽量素材30デニールGファブリックの2倍の引き裂き強度のある70デニールGファブリック開発し、アンチグラビティーシリーズに採用。